フィリピン針生旅日記

フィリピン一人旅 

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自作恋愛小説 HIMITSU 禁断の愛 11



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※ 恋敵 矢崎の存在は、過去中国に居たときから繋がる。

さて、吉雄の高まる不安は、。。。。。





時間がたつことを忘れさせるほど、ふたりの会話はこのとき重大な局面を迎えようと

していた。

「即やめさせる? そんなこと簡単にできると思うのか?・・」

矢崎は、やや吉雄に反抗的だった。

「できますとも、彼女と話し合いの場をもち、結婚を前提に付き合うという約束で、

今の仕事をやめさせ、毎月生活の援助をすればいいのです。

結婚は急がなくてもいいと思う。暫く一緒に暮らしてもいいし、そのあと結婚するなら

してもいい。彼女にすべてを今すぐ決めさせなくてもいいと思いますよ。」

「それって、随分短絡的な発想だけど、的を得ていますよね。・・・・」

「とにもかくにも、彼女の意思で働くことはやめさせることが、まず先決ですね。

この仕事は、収入はいいけどリスクもかなり大きい。その傷が大きく深くなる前に

埋めなくてはなりません。たとえ、彼女がもう少し、待って、と懇願したとしても、それは

断固として受け入れてはいけないと思う。もし、言うことが聞けなければ、この話は

諦めるほうがいいと思う。売春を傍で見ながら、一緒に生活できる日を指折り数えて

待っているなんて、馬鹿げているし、俺には理解できない。偶々好きになった女が、娼婦

だった。ならばその道からはずしてあげて、援助してあげればいいと俺は思うけど。どう?」

吉雄は考えのすべてを矢崎にすべて打ち明けた。

「俺、彼女のこと、苦しくなるほど好きだけど、援助が・・・・・・・できん。金が足りないと思う。」

初めて矢崎は、胸の重い心情を打ち明けた。

「金ですか。ならばしかたがないですよね。待つしかないかもしれません。それとも諦めるかです。

よくふたりで相談するべきですね。」

まるで人事の相談を受けたかのように、吉雄は坦々と矢崎に語りかけるいっぽう、本人はすでに

秘策をもくろんでいた。

「吉雄さん、俺の相談に乗ってくれたというより、自分自身にハッパかけているように

見えなくもない。」

最近できた、川沿いの新築テナント。夜になると屋根にカラフルなネオンが美しい。

屋上から対岸のベトナムは、見えずらくなったが、それもまたネオンの光に反射して辺境地を

思わせる。

矢崎は、部屋に戻りかばんの下に隠してあった、ヘロインの紙包みを取り出した。

誰にも気ずかれないようにと、こっそり雲南省の国境地域から以前、買いつけた麻薬がまだ

残っていた。

彼は、麻薬中毒患者だった。気分が落ちこんだときは、麻薬の力を借りてハイテンションな気分に

浸ることが多かった。

今晩も吉雄と話していて、アラーンのことで説教を受けたような気がして、何か落ち着かなかった。

アルミホイルに粉末の結晶を乗せ、コンロの火であぶった。

吸うと時間がたつにつれ、幻想の世界へと数時間体験できることが多かった。

「あいつ、何えらそうなこと言ってんだ。俺の気持ちなんかわからない、俺はあいつとちがい、

家柄も育ちも、仕事のスキルだって大違いだったんだ。いまさら日本に戻って単純労働に汗水

なんか流せるわけない。母親や弟は俺をさげすんで見ている。アラーンへの想いは、いったい

俺の中でどういう存在か、わからなくなってきた。・・・」

火であぶったヘロインの結晶が次第に熱で溶け始めていった。

アルミホイルに蛍光灯の光がかすかに反射して、結晶は宝石のように光り輝いている。

鼻を結晶にちかずけて深く吸い込んでみた。いつもより濃度が高いのか、次第に幻想の世界が

彼の目には不思議な影絵となって変わっていった。

東京は、11月に入ると一層風が冷たく感じた。吉雄は区役所で借りた自転車を、毎日の通勤に

利用していた。日々現場が違うこともあり、地図を片手に東京都内を自転車で駆け巡ることは、

歳をとった彼には、きつく感じた。

「いかん、信号が赤だった。俺は何をぼんやりしているんだ。・・・」

きのうの晩から、妻へ何度も連絡しても、携帯電話が通じない。

そのことが今日の朝から気になり、幾度となく壁に頭をぶつけそうになったり、会社に電話すると

同じことを何回も聞き直したりしていることに、自分でも気がつき始めた。

仕事が予定より早く終わり、吉雄はすぐ自転車に飛び乗り、国際テレカを買うために、ディスカウント

ショップに立ち寄った。

お互いにパソコン操作ができれば、スカイープを利用して無料で話ができる。

しかし、アラーンはまったくと言っていいほど、パソコン操作ができなかった。

それにスカイープだと時間を必ず決め合わなければならいといった、わずわらしさもあった。

「国際テレカ3000円分ですね。300円分ほど無料通話できますからお得ですよ。」

店員は、ニコヤカに吉雄に伝えた。

店員の笑みとは裏腹に、吉雄の心境は複雑だった。

果たして、彼女は電話にでるのだろうか。きのうから丸一日、音信不通が続いている。

妹は、ただ姉は今、近くにいない、・・と曖昧な返事しか返ってこなかった。

国際テレカを手にいれると、歩道に出て立ちながらピンナンバーを十円玉でけずった。

そして、すぐアラーンに連絡をいれる。

携帯電話から聞こえてくる、着信不能のプープーという音は、吉雄にとって辛い音に聞こえた。

「やっぱり、だめか。何が起きたんだ。俺をこんなにも苦しめる。今までも何回かそういうことはあった。

必ず、俺が日本で出稼ぎに行っているときに限ってだ。

吉雄は、彼女が男にもてることを気にしていた。

特別、別嬪ではないが、男好きのするチャーミングな性格なため、ほっとくと男がいつも求愛しにくるほどだっ

た。

「あいつ、まさか、他に男ができたんじゃないだろうか?」

吉雄の脳裏に掠める不安要因は、ずばり過去にも多々あった。

彼女自ら、浮気することはなかったが、現地の男たちが、度々求愛してくることはあった。

吉雄は、すぐに妹へ電話をしてみた。

歩道に行きかう、OL、サラリーマンは、秋風が吹きつく東京の夕暮れときを小走りに去っていく。

「あっもしもし、グレンちゃん?アラーンはどうしている?」

「あっお兄さん! ・・・・」

暫く 妹の返事がそこで途切れた。

いったい何事が起きたのか。妹までが電話口にこそでるが、話を途中できる。

これは何か吉雄には言えない、隠し事がある、そう吉雄は直感的に思った。

「あのね、ねーさんは、今ここにいないわ。連絡がとれないの。だからも少し待ってみて。」

妹の返事もどこか、核心部分からそれている。妹は事の起こりを知っていながら、吉雄には

遠慮して話をはぐらかせているように思えた。

「何を隠しているんだよ。グレンちゃん。アラーンのことで知っていることがあったら、何でも教えて

くれよ。俺は東京にいて、心配で仕事も手につかない。わかったかい?」

幾分、吉雄の口から強く激しく、語尾がきつい。

「うん、でももう少し、待ってみて。私も探してみるわ。」

グレンは、うまく言葉を選んで吉雄をはぐらかした。


続。


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  1. 2012/08/02(木) 06:00:24|
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針生 あつし

Author:針生 あつし
フィリピンの好きなところ。
言葉が通じる。海がきれい。!
人間がおおらかで、ソフトで優しい。
日本人のようにに細かいことにうるさくない。
南国気分を味わえる。
日本の生活に息抜きしたくなったら、フィリピンに行きましょう!



 
  

 
 
 

 


 
 



 
 
 































 


 



 
 









 
 


 




 
 
 

 










 


 


  

 






  




 




  


 



 














 

 





 


 
























 

 



















 





 



































 











 

 
 




 

 
 

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